2024年9月15日日曜日

退去時のクリーニング特約の有効性

賃貸住宅退去時のクリーニング特約。今やほぼ当たり前のようになっていますが、無効とすることもできる場合があります。 本来はクリーニングは大家の負担です。国土交通省のガイドラインや2020年の改正民法でもその旨が定められています。ただ、強制法規ではないので両者の合意により、この内容に反する契約を結ぶことも可能とされています。 ただし、この特約が有効になるには条件があります。それが2017年の最高裁判決です。判決文そのものは難しい文面なので自己流にわかりやすく解釈すると次のようになります。 借り主が負担する内容、範囲が明確に定められていること、その金額が相場に照らして妥当なものであること 特約によって本来大家が負担すべきものを借り主が負担する義務を負うことを認識していること です。 今回退去した物件は、契約書に以下のように記載されていました。 特約として、退去時にクリーニング代、畳の表替え、ふすまの張替え費用を借り主が負担する。 ということで、この表現では争う余地があるとして特約は無効であると主張することにしました。 色々調べてみると、この条件を満たすために一番確実なのは金額を明記すること。例えばクリーニング65000円といった具合に。金額が明記されていた場合、裁判では特約が有効とされることが多いようです。今回のように金額なしの場合、借り主の負担が不明確である、本来大家が負担するものを借り主が認識できていないと主張する余地があるわけです。 交渉の顛末については次回に。

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